カニかご漁船が引き揚げた大砲 広島県呉市に引き渡し 江差港

おととしカニかご漁船が引き揚げ、江差港で保管されていた旧日本海軍のものとみられる大砲が、引き受け先の広島県呉市に渡されました。

大砲は長さおよそ3メートルで、おととし11月、カニかご漁をしていた漁船が後志の積丹町沖で引き揚げ、陸揚げされた江差港で保管されていました。
大砲の銘板には「明治三十九年」「呉海軍工廠」などと刻まれていて、このたび、海軍に関する資料などを展示する博物館がある広島県呉市に引き渡されることになりました。
大砲は、訪れた呉市役所の担当職員が見守る中、クレーンでトラックに積み込まれて出発し、今月12日に呉市に到着する予定だということです。
呉市産業部の兼光賢副部長は「まずは持ち帰ったあと、研究、調査を行い、展示できるようにしたい」と話していました。
引き渡しに立ち会った函館財務事務所の小田博文管財課長は「このたび、呉市の大和ミュージアムに引き渡すことができました。大砲には、歴史的価値などがあり、社会的要請にも応えるものと思います」と話していました。