人とクマが共存できる環境づくりへ 知床で体験ツアー

世界自然遺産の知床で人とヒグマが共存できる環境をつくる活動「クマ活」を体験するツアーが行われ、参加した人たちがクマが身を隠せる場所をなくす草刈りを行いました。

「クマ活」は知床のヒグマの保護と管理を担う知床財団と地元のホテルが3年前から行っている活動で、人とクマが共存できる環境づくりを体験してもらおうと去年から一般向けのツアーに組み込まれました。
今回のツアーには道内外の20人余りが参加していて、6日は関係者と一緒に斜里町ウトロの国道脇に集まり、初めに知床財団の職員からクマが人の生活圏に近づかないように身を隠せる草やぶをなくすことが大切だと教わりました。
続いて、道路脇の斜面で実際に草刈りを行い、人の背丈ほどに伸びた草を枝切りばさみで次々と刈り取って汗を流しました。
大阪から参加した20代の男性は「成長する草を刈らないとクマに遭遇してしまう危険性や草刈りの大変さが身をもって分かりました」と話していました。
クマ活を行っているホテルの従業員の村上晴花さんは「観光地の知床には人の営みもクマの営みもあり、地元の人たちが共存のために取り組んでいることを知ってほしい」と話していました。