植村直己冒険賞受賞の野村良太さんが母校北大で講演

世界を舞台に創造的な冒険や探検を行った日本人に贈られる「植村直己冒険賞」にことし、選ばれた山岳ガイドの野村良太さんが、2日、母校の北海道大学で講演しました。

野村良太さんは去年、宗谷岬から襟裳岬にいたる山々をつなぐおよそ670キロの縦走ルート「北海道分水嶺」を積雪のシーズンに単独で踏破し、ことしの「植村直己冒険賞」に選ばれました。
野村さんは大学時代にワンダーフォーゲル部で登山を始めたということで、きょうは、母校の北海道大学で学生や市民およそ100人を前に講演を行いました。
この中で、野村さんは北海道分水嶺の踏破について「結果はよかったのですが、途中でテントのポールを落としたり、ストックが折れてしまったりとうまくいかないこともありました」と当時の苦労を振り返りました。
その上で、「何かを成し遂げる時は好奇心と体力、そして運と行動力の4つがうまくかみ合う時が多いように思います。やっておけばよかったと後悔しないよう、何にでも挑戦してみてほしい」と後輩の学生たちにエールをおくっていました。
講演を聞いた北大ワンダーフォーゲル部の男子学生は「自分もこれから進路を決めるのですが、学問でも、山登りでも好奇心を持ってやってみようと思いました」と話していました。