厚真町が津波防災計画づくり始める 最大クラスの津波を想定

胆振の厚真町で、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震による津波に備え、研究者や地域住民が津波防災の計画作りを始めました。

今回策定されるのは「津波防災地域づくり推進計画」で、東日本大震災の教訓を踏まえて最大クラスの津波を想定し、地域の実情に合わせた対策を盛り込むのが特徴です。
この計画を話し合う協議会の会議が、26日厚真町で初めて開かれ、防災が専門の研究者をはじめ、消防や警察、それに自治会などからおよそ40人が出席しました。
会議では、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震によって、町内で最大9.2メートルの津波が想定されていることが説明されたあと、出席者が議論の進め方を確認しました。
国によりますと、計画を策定すれば、津波避難ビルの建設の際に規制の緩和措置が受けられるなどのメリットがあるということです。
協議会の会長を務める、東北学院大学の定池祐季准教授は、「胆振東部地震の復興計画でも、『誰一人取り残さない』と掲げているので、一人一人に寄り添うのが町の姿勢だと受け止めている。命を守るためにできる限りのことを尽くしていきたい」と話していました。
この会議は、来年2月まであわせて4回行われ、計画案を取りまとめるということです。