ガソリン漏れで水道水にベンゼン 最大200万円の補償額提示

室蘭市の一部の地区で水道水に有害物質のベンゼンが混入していた問題で、ガソリンスタンドを運営する事業者や室蘭市が、1人あたり最大200万円の補償額を示していたことが明らかになりました。

室蘭市高砂町1丁目の一部の地区では、ガソリンスタンドで起きたガソリン漏れが原因で、去年8月、水道水から国の基準を上回るベンゼンが検出されました。
ガソリンスタンドを所有する「ENEOS」や運営する「北海道エネルギー」、それに室蘭市は21日までの2日間、およそ20世帯の住民などと個別に面会し、それぞれ補償額を示しました。
市などは具体的な内容を明らかにしていませんが、居住期間などに応じて1人あたり50万円から200万円の補償額が示されたことが、関係者への取材で分かりました。
この中には、慰謝料のほか、検査に伴う休業補償や給水管の交換費用、さらには飲料水の購入費などが含まれていますが、3者の負担割合はまだ決まっていないということです。
住民などからは金額や説明が不十分だといった不満の声もあがっていて、説明を終えたあと、室蘭市の和野泰始公営企業管理者は「我々の対応で不足している部分があれば、その部分についてはできるだけ早く対応していきたい」と話していました。