再生可能エネルギーで避難所などに電力供給 釧路市で運用開始
5年前の胆振東部地震で発生したような大規模停電、「ブラックアウト」に備えて再生可能エネルギーを活用して避難所や酪農家などに電力を供給する「マイクログリッド」と呼ばれる仕組みの運用が12日から釧路市で始まりました。
「マイクログリッド」は地域単位で再生可能エネルギーを活用して発電し、使用するいわばエネルギーを地産地消する仕組みです。
12日は釧路市の阿寒地区で設備の竣工式が行われ、運用が開始されました。
この設備は5年前の大規模停電、「ブラックアウト」で生乳の廃棄など酪農への被害が大きくなったことを受けて地元の農協が電力会社や市などの協力のもと国や道の補助金を活用し10億円あまりをかけて整備を進めました。
牛のふん尿を活用したバイオガスや太陽光を組み合わせて発電し、長期間の停電が起きた場合は電力網を外部と切り離して、地域の避難所と酪農施設14軒、それに住宅25戸に電力を供給できるということです。
設備を運用する阿寒マイクログリッドの小峯充史社長は「地域の皆さんの安全安心、持続的な発展に寄与し、マイクログリッドがあってよかったと思ってもらえるようにしたい」と話していました。