G7のレセプションに冷房使わず低温熟成させた“赤いお茶”

札幌市で開かれたG7=主要7か国の気候・エネルギー・環境相会合の政府主催のレセプションで、冷房の電気を使わず長期間、低温熟成して作られたルビー色のお茶が振る舞われました。

15日札幌市内のホテルで開かれたG7各国の関係者らが出席するレセプションでは、札幌市中央区にある日本茶の販売店が去年開発した、ルビー色が特徴のお茶が料理とともに提供されました。
提供されたお茶には、赤い色素を多く含み、ビタミンに反応して濃い赤い色に変化する、「サンルージュ」という鹿児島県産の茶葉が使われています。
この茶葉には少し苦みがあり、飲みやすくするためには2年以上、低温熟成させて苦みを抑える必要があります。
このため、販売店の関係者は、年間を通して涼しい場所で、冷房用の電気を一切使わず茶葉を熟成させようと、札幌市の豊平峡ダムの工事のために作られたトンネルで3年前から低温熟成の実験を行いました。
トンネル内の気温は年間を通しておよそ10度に保たれていて、ここで2年以上低温熟成された茶葉は、お茶をルビー色に変えるビタミンを含んだハーブと、札幌市の円山地区で収穫された香りづけのミントとブレンドされて、去年、商品として完成しました。
ルビー色のお茶を作った日本茶の販売店の玉木康雄社長は、「北海道の自然環境をうまく利用し、作り上げたお茶を海外の人たちに提供できてうれしく思います」と話していました。