函館最古の寺「高龍寺」で釈迦涅槃図公開

函館市で最も古い寺、高龍寺で、江戸時代後期に描かれた釈迦が亡くなるときの様子を描いた「釈迦涅槃図」が公開されています。

函館市の高龍寺では、毎年、釈迦の法要が行われるこの時期に本殿で「釈迦涅槃図」が公開されています。
高龍寺が所蔵する「釈迦涅槃図」は江戸時代後期に松前藩の家老で、画家の蠣崎波響が描いたものです。
道の有形文化財に指定されているこの涅槃図は、縦3メートル、横1.4メートルある左右2本の掛け軸で構成されています。
赤いけさをまとい横たわっている釈迦を囲む弟子たちの嘆き悲しむ表情や、動物などが細部まで精細に描き込まれています。
2本の掛け軸で構成されるなど、涅槃図の持つ伝統的な様式を逸脱し、作者のアレンジが随所に施されている点も特徴だということです。
高龍寺の永井正人住職は「高龍寺と函館の歴史にゆかりのあるこの涅槃図の精緻な筆致を実際に近くでご覧になっていただければと思います」と話しています。
高龍寺の「釈迦涅槃図」は今月15日まで公開されています。