阿寒湖畔のアイヌ文化に焦点 白老町のウポポイで特別展

阿寒湖畔に伝わるアイヌ文化に焦点をあてた特別展が胆振の白老町にあるウポポイで始まりました。

この特別展は、ウポポイにある国立アイヌ民族博物館が2022年から行っている「地域からみたアイヌ文化展」というシリーズ展示の2回目として、3月14日から始まっています。今回は、阿寒湖畔に伝わるアイヌ文化が「歴史」など6つのテーマごとに紹介されています。
このうち、「工芸」については、アイヌ工芸の作り手が阿寒湖畔に多く集まっていることに触れ、子グマの魂を天に送る儀式「イオマンテ」の様子を再現した工芸品や風に髪をなびかせる女性の彫像など、20人の作家による27の作品が展示されています。
また、「ことば」に関する展示では、釧路地方のアイヌ語を記録した貴重な資料を見ることができるほか、アイヌ語の釧路方言についてほかの地域との違いをパネルで解説しています。
特別展を企画した国立アイヌ民族博物館の北嶋由紀学芸主査は「ここに来て歴史を見ていただければ、阿寒のアイヌ文化がどのようにつくられ、今に至ったのかがわかる。今回の展示をきっかけに阿寒のアイヌ文化を知っていただきたい」と話していました。
この特別展は5月14日まで開かれています。