札幌中心部に建設の高層複合ビル 施工不良で完成2年以上遅れ

札幌市中心部に建設中の高層複合ビルで施工不良が見つかり、竣工が2年以上遅れることになったほか、工事を請け負っている大手ゼネコンの大成建設の役員2人が辞任することになりました。

施工不良が見つかったのは、札幌市中央区北1条西5丁目に建設中のビルです。
ここにはもともと北海道放送の本社がありましたが、NTT都市開発はここにオフィスやホテルなどが入る地上26階建ての高層複合ビルを建設する計画をたて、来年2月に竣工となる予定でした。
しかしNTT都市開発の発表によりますと、工事を請け負っている大手ゼネコンの大成建設から、「重大な施工不良が発生し、工事中の地上部分のすべてを撤去したうえで、改めて工事を行う必要がある」との報告を受けたということです。
この影響で竣工は2年以上遅れる見込みだということです。
NTT都市開発は「事業主としての責任を重く受け止めるとともに、関係の皆様には多大なるご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ない。より一層のコンプライアンスの順守と、安全と品質の確保に努め、お客さまの安全と安心を最優先に取り組んでいく」とコメントしています。
また、札幌市まちづくり政策局都心まちづくり推進室の担当者は、この事業に市の補助金などは入っておらず民間企業による工事だとした上で、「ビルにはホテルやオフィスなどが入る予定で、町のにぎわいができることや経済効果を期待していたが、工事が遅れることになり残念だ」とコメントしています。
大成建設は工事を続けることになっていますが、責任をとって担当する取締役など役員2人が辞任することになりました。