“マスク着用 3月13日から個人の判断” 道が周知徹底へ

新型コロナウイルスの対策としてのマスクの着用が来月13日から個人の判断に委ねられることについて、道は、道民や事業者のあいだで混乱が生じないよう周知を徹底することを決めました。

これは15日に開かれた道の対策本部会議で決定されました。
政府は今月10日、新型コロナ対策としてのマスクの着用について、来月13日から屋内・屋外を問わず個人の判断に委ねることを決めました。
その一方で、医療機関を受診する際や混雑した電車やバスに乗る際などは、高齢者など重症化リスクの高い人への感染を防ぐため、引き続き着用を推奨するとしています。
対策本部会議ではこの新たな方針について、道民や事業者のあいだで混乱が生じないよう、道として周知を徹底するとしています。
具体的には、厚生労働省が作成したパンフレットを関係機関に配布したり、道のホームページなどに掲載したりして、周知していくということです。
また会議では、国の方針に従って、学校現場では▼新学期となる4月1日からマスクの着用を求めないことを基本とするほか、▼来月13日よりも前に行われる卒業式でも児童・生徒などはマスクを着用しないことを基本とすることも決めました。
鈴木知事は「今後もさまざまなことが移行していく中で、道民や事業者の理解と共感が重要になる。3月13日からの適用に向けて十分な周知を行いたい」と述べました。
会議ではこのほか、道内の新規感染者数の減少が続いていることから、医療のひっ迫度合いに応じて確保する病床の「フェーズ」について、来週の20日からオホーツク圏を除き今の「2」から「1」へ引き下げる方針を決めました。

【札幌市も卒業式マスク見直し周知】
札幌市は、学校や幼稚園の卒業式でのマスクの取り扱いについて考え方をまとめ、15日、市立の学校や幼稚園に通知しました。
児童や生徒については校歌の斉唱などを除いて、マスクを外すことが基本だとしています。
この通知は文部科学省からの通知を受けて行われ、今年度の市立の学校や幼稚園での卒業式や卒園式でマスクをどう取り扱うべきか、考え方がまとめられています。
それによりますと、児童と生徒、それに教職員については▼入退場や卒業証書の授与、送辞、答辞の場面など、式典全体を通じてマスクを外すことを基本とし、▼校歌の斉唱などや複数の児童による呼びかけを行うときのみ、マスクの着用など一定の感染症対策を講じた上で実施するとしています。
一方、保護者や来賓については、▼マスクの着用と座席間に触れ合わない程度の距離を確保することを求めた上で、参加人数の制限はないとしています。
また札幌市は、道の方針とあわせるかたちで新型コロナ対策に伴う出席停止の基準も改訂し、▼同居している家族に発熱などの風邪の症状がみられる場合についても出席停止の対象にはならないなどとしています。
札幌市教育委員会は「子どもや保護者の思いに寄り添い、現場の状況に応じた対応をしていきたい」と話しています。