マレーシア政府関係者が音更町の工場視察 ビジネス強化に意欲

マレーシアから来日した政府系機関の代表らが十勝の音更町の大手乳業メーカーの工場を視察し、十勝地方の生産者とのビジネス強化に意欲を示しました。

この視察は十勝と、イスラム教徒が多いマレーシアのビジネスでの結びつきを強めようとJICA=国際協力機構が主催した研修の一環として先月30日に行われたものです。
音更町にある大手乳業メーカー、よつ葉乳業の工場ではチーズ製造でイスラム教の戒律に基づいて加工されていることを示す「ハラル認証」を受けています。
視察に参加したマレーシアの政府系機関「ハラル産業開発公社」の代表や民間企業の幹部らの合わせて10人は、製造現場を見ながら製品の衛生管理などの説明を受けていました。
ハラル貿易の促進などに取り組む「ハラル産業開発公社」のハイロル・アリフィン・ビン・サハリCEOは「ハラル認証と衛生管理を両立している工場で、私の期待を上回るものだった。十勝・帯広、北海道は日本の生産者がハラル認証を受けるうえで最適な場所だと思う」と述べ、十勝地方の生産者とのビジネス強化に意欲を示していました。

【“ハラル・ハブ”との連携強化】
マレーシア政府は自らをイスラム市場への拠点、「ハラル・ハブ」と位置づけ、イスラム圏への展開を狙う企業と連携し世界市場でのビジネス強化を目指しています。
マレーシアのハラル認証は、政府が直接認定する仕組みで他のイスラム諸国からも評価が高いとされています。
日本とマレーシアとしては、十勝産製品のブランド力とマレーシアのハラル戦略を組み合わせることで、世界のイスラム市場でのビジネスチャンス拡大につなげたい考えです。