小惑星リュウグウは外側太陽系で誕生か 北大の研究チーム
日本の宇宙探査機、「はやぶさ2」が調べた小惑星は、木星よりも遠い、外側太陽系と呼ばれる場所で誕生したとみられると北海道大学の研究チームが発表しました。研究チームは、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星のかけらの解析をさらに進めてその起源に迫りたいとしています。
北海道大学理学研究院の圦本尚義教授たちの研究グループは、日本の宇宙探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」のかけらを、「同位体顕微鏡」という特殊な顕微鏡などを使って詳しく解析しました。
その結果、NASA=アメリカ航空宇宙局の探査機が2004年に「ヴィルド第2すい星」という地球からおよそ4億キロ離れた宇宙にあったすい星から採取したちりと非常に似ていることがわかりました。
具体的には、およそ46億年前にできたとみられるかんらん石や輝石、それにスピネルなどの鉱物でできていて、研究チームは、小惑星「リュウグウ」は、「ヴィルド第2すい星」と同じ、木星よりも遠い外側太陽系と呼ばれる場所で誕生したとみられるとしています。
研究チームによりますと、46億年前は、太陽系が誕生して間もないころで、分析を担当した川崎教行准教授は「より研究を進めて小惑星がどのように誕生したのかを解明していきたい」と話していました。