クマの動きを把握するための年内最後の確認作業
旭川市は市街地に接近するクマの動きを把握するための「ヘア・トラップ」を河川敷などに設置していて、市の職員らが、1日、ことし最後の確認作業を行いました。
「ヘア・トラップ」はクマが興味を示すにおいをしみ込ませたくいに有刺鉄線を巻きつけ、寄ってきたクマの毛をむしり取るものです。
旭川市はことし6月から酪農学園大学の協力を得て、市街地に近い河川敷などにこの「ヘアトラップ」を14か所設置していて、週に1回程度のペースでクマの毛が採れているか確認しています。
1日は市の職員や大学の研究者らが本格的に雪が積もるのを前に「ヘアトラップ」にクマの毛が引っかかっていないか注意深く観察したり、付近に設置した赤外線カメラにクマが映っていないか確認したりしていました。
旭川市は去年からことしにかけて市街地付近に出没したクマは、河川敷を経由して姿を現したと見ていて今後はこれまでに採取できたクマの毛のDNAを検査し個体の識別を進める考えです。
旭川市環境総務課の橋口城児主任は「クマが市街地に侵入する予兆をつかむための調査です。科学的な知見も生かしながら対応していきたい」と話していました。