野生動物による農作物被害 昨年度は54億円余 道まとめ
野生動物に農作物を食べられるなどの被害が昨年度、道内で54億円余りにのぼったことが道のまとめで分かりました。前の年度に比べて4億円余りの増加です。
それによりますと、エゾシカやカラス、ヒグマなど野生動物に農作物を食べられるなどの被害は昨年度、道内で合わせて54億5000万円にのぼりました。
ピーク時の平成23年度に比べると2割以上減っていますが、前の年度に比べて4億1000万円増え、3年続けての増加となりました。
このうち、エゾシカによる被害が44億8000万円と最も多く、全体の8割を占めています。
また、エゾシカによる被害を作物別に見ますと、▼牧草が最も多く18億6700万円、次いで▼水稲が3億7600万円、▼ビートが3億5300万円などとなっています。
道野生動物対策課は「平成30年以降、国有林での狩猟が一部制限されたことや新型コロナで道外からのハンターが減ったことによるエゾシカの個体数の増加が背景にあるとみられる。侵入防止柵の整備など対策を徹底していきたい」としています。