新得町十勝ダムでドローン使ったダム内部の点検 実証実験

北海道開発局はダムの内部の点検をドローンを使って行うことで作業を効率化できないか確かめる実証実験を始めました。

ダムにひび割れなどの異常がないか確かめる点検作業は、専門知識を持った技術者が週に1回のペースでダムの点検用の通路を歩き回りながら目視で行っています。
しかし300段ほどの階段を上り下りする必要があるなど、技術者の負担軽減が課題になっていました。
そこで北海道開発局は、点検作業にドローンが使えないか確かめる実証実験を新得町の十勝ダムで新たに始め、17日、その様子を公開しました。
実験ではドローンが点検用の通路の壁に貼られた記号をカメラで読み取りながら、その記号が指し示す進行方向にしたがって飛行し内部の様子を撮影していきました。
北海道開発局によりますと通常の点検作業は1時間程度かかるということですが、ドローンが撮影した映像を技術者が確認するだけですむことから、作業の時間を大幅に短縮できる可能性があるということです。
また将来的にはAI=人工知能の技術を活用し、ドローンがひび割れなどの異常を自動的に検知する仕組みも導入していくということです。
北海道開発局デジタル基盤整備課の新井貴司上席専門官は「担い手不足や作業員の高齢化という問題も考えられるので、遠隔で点検ができる技術に期待している」と話していました。