円安 道南の外国人技能実習生 仕送りが目減りの影響

記録的な円安で外貨に対する円の価値が下落する中、日本で働きながら技術を学んでいる外国人技能実習生には母国への仕送りが目減りする影響が出ています。

3年前に技能実習生として来日し、北斗市のトマト農家で働くベトナム人のルーティー・ランさん(26)は、手取りで月12万円ほどの給料の半分を3か月に1回のペースで母国の家族に仕送りしてきました。
しかし、記録的な円安が進む中、円はベトナムの通貨ドンに対しても値下がりしていて、円の価値はことし初めからおよそ2割も下落しました。
この影響で、ランさんが1月に仕送りをした際は10万円がおよそ2000万ドンでしたが、9月の仕送りでは、およそ1600万ドンまで目減りしたということです。
ランさんは仕送りの頻度を半年に1回程度に減らし、為替レートの動向を見極めながらなるべく目減りを抑えようとしているということですが、円安がいつまで続くのか見通せず、不安を感じているということです。
ランさんは「今だと10万円を送金しても2万円減ることになるので、ベトナムの通貨ではすごく大きな差になります。円安が続けばいろんな心配があるので、日本に残るのか、それともベトナムに帰るのか考えるようになりました」と話していました。
ランさんによりますと、日本で暮らすベトナム人たちが利用しているSNSでは、帰国について考える投稿も出てきているということで、円安の影響が日本で働く外国人にも広がっています。