札幌市のヒグマ対策計画案 南西山林に近い地区を重点エリアに

ヒグマによる被害を防ぐための札幌市の計画の案が示され、ヒグマが生息しているとみられる市の南西の山林に近い地区を対策の重点エリアに定めることになりました。市はこの地区で実態調査などを始めることにしています。

札幌市は、去年6月、札幌市東区の市街地にヒグマが出没し、4人が重軽傷を負う事故が起きたことなどを踏まえて、5年前にまとめた「ヒグマ基本計画」の見直しを進めています。
1日開かれた専門家の会議で、新たな計画の原案が示され、ヒグマが生息しているとみられる市の南西部の山林から近い自然歩道や住宅地がある地区を、対策を重点的に実施するエリアに定めることになりました。
具体的には、大倉山や三角山、それに藻岩山周辺を中心とする市内16の地区で、中央区は宮の森地区や宮ヶ丘地区、円山地区など9地区、南区は藻岩山地区や藻岩下地区など4地区、西区は福井地区、山の手地区、それに小別沢地区の3地区となります。
札幌市は、これらの地区で、ヒグマの侵入対策や住民への普及啓発を重点的に実施するということで、今年度中に計画をまとめ、これらの地区で、ヒグマの実態調査を始めることにしています。