幼稚園の送迎用車内に置き去り防止装置 園児たちが使い方学ぶ
静岡県の認定こども園で先月、3歳の女の子が通園バスに取り残され、重度の熱中症で死亡した事件を受けて、旭川市内の幼稚園が送迎で使う車に園児でも緊急時に異常を知らせることができる装置を取り付けて、6日、園児たちが使い方を学びました。
この装置は、旭川市にある自動車の修理や整備を行う会社が開発し、運転席の後ろ側に取り付けた赤色のボタンを押すと、ハザードランプやクラクションが作動して、周囲に異常を知らせる仕組みになっています。
旭川市の「旭川ふたば幼稚園」では、この装置を送迎に使う車に取り付け、6日、園に通う子どもたちおよそ110人が使い方を学びました。
子どもたちは、車内に取り残された場合は迷わずボタンを押すように教わったうえで、ボタンの位置を確認して、実際に押すとクラクションが鳴ることを体験しました。
4歳の男の子は「ボタンを押すのは簡単だった」と話していました。
「旭川ふたば幼稚園」の山中健司園長は「子どもにも簡単で扱いやすい装置だと思います。子どもたちの安全を確保して、保護者にも安心してもらえる取り組みを続けていきたいです」と話していました。
今回の事件を受けて、政府は再発防止策の検討を進めていて、保育所や幼稚園、認定こども園の送迎バスに置き去りを防ぐための安全装置の設置を義務づける方針です。