宇宙ビジネスに関心を 「北海道宇宙サミット」帯広で開催

北海道の新たな成長産業として期待されている「宇宙ビジネス」について企業などが意見を交わす「北海道宇宙サミット」が29日、帯広市で開かれました。

このイベントは、宇宙ビジネスへの関心を高めてもらおうと、ロケットの打ち上げ拠点「宇宙港」の整備を目指す十勝の大樹町などが去年に続き開いたものです。
29日は宇宙関連のビジネスに携わる企業の代表など22人が登壇し、宇宙産業の今後の展望や関連分野への投資など5つのテーマで意見を交わしました。
このなかで経済産業省の担当者は、宇宙産業は世界的な市場拡大が見込まれるとしたうえで国として支援を進めていく考えを示しました。
また、大樹町の酒森正人町長は「日本はこれから人工衛星の打ち上げ需要が見込まれる。現在は鹿児島県の種子島のほか、海外に委ねるしかない状況だが、昨今の情勢を踏まえればロシアでの打ち上げはままならず、国内で打ち上げを担うのが私たちの役割になる」と指摘しました。
さらに、大樹町でロケット開発を行う「インターステラテクノロジズ」の稲川貴大社長は、世界で存在感を放つ日本企業が減っているとしたうえで、「EV=電気自動車へのシフトが進み、製造業に変化が起きる中、宇宙産業は投資すべき分野で、現状を打開する一手だ」とアピールしました。
また、ロケット事業に参入した釧路市の橋りょうメーカー「釧路製作所」の羽しゅう洋社長は、石炭や紙パルプなどこれまでの釧路の基幹産業は厳しい状況にあるとして、宇宙分野に参入し、地元企業が連携することの重要性を訴えました。
セッションのあと、「インターステラテクノロジズ」の稲川社長は「ロケットの打ち上げで終わりではなく、製造を担うサプライチェーンやロケットを使ったほかの産業とのつながりが大事だ。宇宙との関わりに気付くきっかけにしてほしい」と話していました。
また、大樹町で打ち上げ拠点の運営や管理を担う「スペースコタン」の小田切義憲社長は「新たな基幹産業として北海道に宇宙産業を定着させることが目標だ。自分たちのビジネスのどこにチャンスや機会があるのか知ってもらい、各企業に得意分野で参加できると気付いてもらうことが重要だ」と話していました。