小樽商科大で慰霊祭 学徒出陣などで347人の学生・教員戦死

「終戦の日」の15日、太平洋戦争中の学徒出陣などで347人が亡くなった小樽市の小樽商科大学で慰霊祭が行われ、遺族などが若くして亡くなった戦没者に祈りをささげました。

小樽商科大学の前身、小樽高等商業学校では太平洋戦争中の学徒出陣などで347人の学生や教員が戦死しました。
15日は遺族や卒業生、それに学生など44人が集まり、正午のサイレンにあわせて黙とうをささげました。
そして、小樽商科大学の穴沢眞学長が「戦後生まれが人口の大半を占めるようになり戦争の記憶が薄れてゆくことも危惧される。世界の平和に貢献する人材の育成に力を注ぎたい」と誓いを述べました。
そして、出席者は、戦没者の名前が刻まれた記念塔に花を手向け、祈りをささげました。
終戦から77年がたち、慰霊祭の出席者は年々少なくなっているということですが、大学では職員らが定期的に記念塔の周りの花壇の整備などを行っているということです。
慰霊祭に出席した小樽商科大学1年生の佐藤初香さんは「これからも1年に1度はこの場所で黙とうしようと思います」と話していました。
また、兄が戦死した藤井寛治さん(91)は「若い人たちには平和な世界を作っていくという気持ちを持ち続けてほしいです」と話していました。