北海道銀行と北海道信用金庫 寿都町の信金支店に共同窓口開設

北海道銀行と北海道信用金庫は、後志の寿都町にある信金の支店に共同窓口を開設しました。人口減少や低金利によって地域金融機関を取り巻く経営環境が厳しくなる中、金融機関どうしが連携することで地域の金融機能を維持したい考えで、地銀と信金が共同窓口を設けたのは全国でも初めてだということです。

共同窓口は、北海道銀行の寿都町の支店が岩内町の支店の中に移転したことに伴って、8日、北海道信金の寿都支店の中に開設されました。
この支店にある4つの窓口うち1つが共同窓口となっていて、信金の職員が、道銀の個人や個人事業主の利用者を対象に住所や氏名の変更などの対応にあたります。
また、口座の解約やキャッシュカードの新規発行などは、窓口に備え付けられたタブレット端末を通してオンラインで対応するほか、店舗内には道銀のATMも設置しています。
北海道財務局によりますと、地方銀行と信用金庫が共同窓口を設けたのは全国で初めてだということです。
道銀によりますと、支店を移転させることで金融機関どうしの過度な競争を避ける一方、移転後の利便性もできるだけ維持したい考えで、人口減少や低金利によって地域金融機関を取り巻く経営環境が厳しくなる中、金融機関どうしが連携することでコストを削減するねらいもあります。
北海道銀行営業企画部の磯場啓一郎次長は「信金との連携によって新たな地域金融のモデルをつくっていきたい」と話しています。

【道銀利用者の声】
60代の会社員の女性は「この町から地銀が消えるのは非常に悲しい。町内で商売をしている人は大変ではないかなと思う」と話していました。
また、寿都町で布団の販売店を営む80代の男性は「不便は不便だが、時代の流れなのでしかたない。信金内に設置されたATMで預金を引き出せるのでそれほど問題はない」と話していました。

【道内地銀の店舗再編】
人口減少や長引く低金利などで地域金融機関を取り巻く経営環境が厳しくなる中、道内の地銀は店舗の再編に迫られています。
北海道銀行は、▽ことし11月に、胆振の洞爺湖町にある支店を伊達市の支店に、▽来年4月に、オホーツク海側の湧別町にある支店を北見市の支店に移すことを決めています。
実店舗がなくなる洞爺湖町と湧別町では、寿都町での取り組みと同様に、地元の信金の店舗内に共同窓口とATMを設置することにしています。
道銀によりますと、地域の信金や郵便局などと連携した形での実店舗の統廃合を今後も継続的に検討していくということです。
一方、北洋銀行も実店舗の統廃合を進めていて、ことし3月時点の実店舗の数は140店舗と、10年前に比べて46店舗減らしています。
北洋銀行は削減の理由について、限られた人材を利用者のニーズがより高い業務にあてるとともに、店舗の運営にかかるコストを削減するためだとしています。
こうした状況について、地域の金融機関の動向に詳しい東洋大学国際学部の野崎浩成教授は「道内は3大都市圏に比べると人口減少率が激しく、過疎化がさらに進んでいくと採算のとれない店舗が増えていく。このためコストの負担が重たい店舗を削減することは避けられないと思う」と話しています。
また、今回の道銀と北海道信金の共同窓口の設置については、「次のステップとして、信金が銀行代理店として融資を含めた様々なサービスを提供するということが考えられる。さらに将来的には、銀行法の規制の緩和とともに、顧客の密度が非常に低い地域で、すでに出店しているコンビニなどを銀行の代理店にするということも視野に入ってくると思う」と話しています。