視覚障害者の旅を助けるAI内蔵スーツケース型ロボット開発中

視覚障害がある人たちの旅を助けようと、AI=人工知能が内蔵されたスーツケース型のロボット、「AIスーツケース」の実証実験が新千歳空港で行われました。

「AIスーツケース」は、東京にある日本科学未来館の館長を務める浅川智恵子さんたちが5年前から開発を進めているスーツケース型のロボットです。
視覚障害がある人たちの空港内での移動を助けるのが目的で、先月29日、新千歳空港で実証実験が行われ、自身も視覚障害者である浅川さんも参加しました。
「AIスーツケース」は、目的地を事前に登録した上でハンドルを握ると、自動で車輪が動き出し、利用者を引っ張るかたちで誘導します。
スーツケースの上部に設置された360度のセンサーで、周囲の人や障害物などを検知した上で避けながら誘導できるほか、周りにある店の情報などを音声で読み上げて案内することもできます。
最大の特徴は、内蔵されたAIが最適の経路を自ら決めることで、実証実験では、夏休みで空港が混雑するなか、視覚障害がある人を航空会社のカウンターまでスムーズに案内することに成功しました。
その一方で、搭乗口の近くなど特に混雑する場所では多くの人を検知した影響で少し進むたびに止まっていて、およそ300メートルの距離を進むのに15分ほどかかるなどの課題も浮き彫りになりました。
浅川館長は「さらに実証実験を重ねることでデータを集めて、安全を第一にしながらももっとスムーズに動けるよう、実用化を目指して開発していきたい」と話していました。