27年前廃止深名線 旧添牛内駅の駅舎を後世に 寄付呼びかけ

27年前に廃止されたJR深名線の添牛内駅の木造駅舎を残していこうと、地域の人たちが修理費をクラウドファンディングで募っています。

深川市と名寄市を幌加内町を通って結んだJR深名線は、利用者数の減少を受けて27年前の1995年(平成7年)に廃止されました。
その添牛内駅はレトロな雰囲気の木造駅舎が今も残っていますが、老朽化のため大雪で倒壊するおそれが出てきました。
そこで、駅舎の管理を続ける地域の人たちはクラウドファンディングで修理費の寄付を呼びかけ始めました。
目標は350万円で、寄付は3000円から受け付けていて、返礼品としてかつて使われていたレールを切断したものや、取り外す予定の駅舎の屋根や壁の板などを用意しています。
「添牛内駅保存会」の山本昭仁会長は「雪の多い幌加内町で、木造の建物が今も残っているのはとても貴重です。築100年を迎えられるよう寄付をお願いします」と話していました。
寄付は8月末まで受け付けていて、その後、保存会は9月上旬から修理工事を始めるということです。

【JR深名線の歴史】
JR深名線は函館線の深川と宗谷線の名寄の間を幌加内町を通る形で結んでいました。
1941年(昭和16年)に全線で開通後、戦前や戦中は木材の輸送などで多くの利用がありました。
しかし戦後は徐々に利用者が減り、赤字が膨らみます。
並行する道路が未整備だったこともあり、平成に入っても存続しましたが、1995年(平成7年)9月に廃止。
現在は代替バスが運行されています。
道内有数の豪雪地帯を走った路線で、とくに朱鞠内湖の北側を通った名寄と朱鞠内の間は運行本数が限られ、“秘境”度が上がることから鉄道ファンに親しまれました。
この区間には「湖畔」「白樺」といった特徴的な名前の駅もありました。
石炭や木材輸送のため朱鞠内と羽幌線の羽幌を結ぶ「名羽線」の構想もあり、実現していれば名寄と遠軽を結んだ名寄線と合わせてオホーツク海と日本海が鉄路で結ばれていましたが、羽幌線、名寄線、そして深名線と昭和末期から平成にかけて相次いで廃止されました。