【訪ね旅】“森と関わりたい”厚真町に移住したデザイナー

地域にディープな人脈を持つ人をローカルフレンズと呼び、その人の視点で地域を見つめるローカルフレンズプロジェクト。放送にとどまらず、地域活動やイベント展開など、地域の人が主体になってさまざまな取り組みを進めています。
放送としては2020年に「ローカルフレンズ出会い旅」としてスタートし、2021年からは毎週木曜日にディレクターが地域に1か月滞在する「ローカルフレンズ滞在記」、金曜日にはローカルフレンズが地域のニュースを発信する「ローカルフレンズニュース」を放送しています。2022年からは「滞在記」「フレンズニュース」に加えて、不定期で「ローカルフレンズ訪ね旅」も放送しています。
「訪ね旅」はローカルフレンズプロジェクトを通じて知り合った人たちのもとを瀬田宙大アナウンサーが訪ね、地域の魅力とその人の活動の様子を記録し、放送とWEBで伝えていく企画です。第1弾は上川町と遠別町を、第2弾は大雪山国立公園の山中、上士幌町ぬかびら源泉郷にあるタウシュベツ川橋りょうの撮影を17年続けるカメラマンを訪ねました。
第3弾は胆振の厚真町に「森と関わる生き方をしたい」と移住したデザイナーに会いにいきました。

【デザイナー三木奈津美さん】
5年制の専門学校を卒業し、フリーランスでデザイナーとして働いている三木奈津美さん(37)。製品のブランディングや企業のロゴ・施設の壁紙を彩るイラスト制作など多岐にわたる活動をしてきました。
もともと森の環境を守ることに興味があったといいます。そこで、どうすれば自分のスキルを生かして実現できるのかを知りたいと、町の面積のおよそ7割が森林で、森と関わる暮らしをする人が多い厚真町に移住しました。
三木さんは厚真町の制度を活用して、原木しいたけの生産・加工・販売などを手がける会社で働いています。現在は原木しいたけを多くの人に食べてもらいたいと考え、SNSを活用した広報を主に担っています。
三木さんは「商品を売るだけではなく、生産している人が見えるようなブランディングや広報をしていきたい」と話しています。

【高まる周囲の期待】
三木さんが働く会社の代表・堀田祐美子さんは、三木さんが描くイラストの変化に喜びを感じていました。
「三木さんが描く木は自然としいたけを育てる原木に使うミズナラになっているんです。多くの木々を活用する原木しいたけ農家は年々減っていますが、おいしさや森と関わりが深い仕事のおもしろさを一緒に伝えていきたい」と話していました。

また、三木さんは一般社団法人「ATSUMANOKI96」という団体にも参加しています。
林業経営者を中心に胆振東部地震による土砂崩れで倒れた被災木などを活用しようと取り組みをはじめた団体で、現在は町内の空き店舗を拠点に作り替えるプロジェクトを進めています。
代表理事の中川貴之さんは「三木さんは森と森ではない場所をつなぐ人。活動の意味や思いを理解してデザインやコンテンツを一緒につくってくれる大切な仲間です」と重要な存在であることを教えてくれました。
移住して10か月余り。三木さんは「自分のスキルを生かして森と関わる人を支えることが結果として森のためになる」と話し、自分なりの森との関わり方を見つけつつありました。