【滞在記 乙部・桧山編】フードトラックフレンズ出会い旅

地域にディープな人脈を持つローカルフレンズのもとにディレクターが1か月滞在し、地域の宝を探すコーナー「ローカルフレンズ滞在記」。

6月は乙部・桧山編。道南の日本海側に位置する人口3900の乙部町と桧山エリアが舞台です。
ローカルフレンズは型破りな米農家三上良介さん。
今週は三上さんのフードトラック仲間の元にお邪魔しました。

滞在17日目。キュートなフードトラックの中にちょっと強面な人の姿が。澤口昌夫さん。2年前からスイーツのフードトラックを始めたそう。そのきっかけは新型コロナの感染拡大でした。

澤口さんの本業は自動車部品の梱包。他にも、黒豆の生産、さらには特技のダーツを活かしたカフェなどを手がけていました。そんな中、コロナで事業は困難に直面。家族会議を開いたところ、カフェを切り盛りしていた娘のはるなさんがフードトラックに挑戦してみることを提案しました。

「ピンチにこそチャンスはある。僕がつかめているかは分からないけど」と澤口さんは話します。フードトラックははるなさんと2人でつかんだチャンスだったのです。

そんな澤口さんの楽しみは、民謡「江差追分」。お隣の江差町の教室に通っています。コロナで苦労したせいか「チャレンジャーでありながら優しさを持っている」と先生からほめられているそう。

続いて三上さんが紹介して下さったのは、ウエストリリーさん。実はこの方、三上さんのフードトラックの個性溢れる人物画を描いた人です。リリーさんの画風にほれ込んだ三上さんが頼み込んで描いてもらったのだとか。「最高じゃないですか。文句ないですよ」と嬉しそうな三上さん。「描く前にクレームはなしでと言ったんです」とリリーさんは笑います。

リリーさんは江差町出身。中学の学習指導員を務めながらゲルボールペンで作品作りをしています。

絵を描き始めたきっかけは、20代の頃にハマった1人旅。頭を下げてお礼することしかできなかった時、ペンと紙さえあれば恩返しできると思い描き始めたのだとか。絵を描きながら世界一周することを夢見たリリーさん。しかしその途中で家族が体調を崩したとの連絡を受け、ふるさと江差へ戻ってくることになりました。

夢半ばで諦めざるを得なかったリリーさんを奮い立たせたのは、地元の人々の存在でした。Tシャツのデザインやお菓子のパッケージなど、リリーさんに絵を描いてもらえないかと頼みに着てくれたのです。今では「描きたいテーマが溢れてくる」というリリーさん。新たな夢は江差で空き家を改築して自分の美術館を作る事だそうです。