貝殻島コンブ漁 軍事侵攻影響で例年より3週間遅れて開始

北方領土の貝殻島周辺でのコンブ漁が、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で例年より3週間遅れて22日から始まりました。

22日朝、根室市の納沙布岬の沖合に集まった220隻の漁船は、午前6時に漁の始まりを知らせる白い旗が振られると、一斉に漁場に向かいました。
北方領土の貝殻島周辺で行われるコンブ漁は、日本とロシアの民間交渉で決まった操業条件に基づいて、例年、6月1日に解禁されています。
しかし、ことしはロシアによるウクライナ侵攻の影響で交渉の開始が大幅に遅れ、解禁日を過ぎた今月3日に妥結しました。
その後も操業に必要な準備を整えるために時間を要し、22日、例年より3週間遅れて漁が始まりました。
それぞれの漁船はおよそ4時間にわたってコンブを採取したあと、市内の漁港に戻り、次々と水揚げしました。
コンブ漁業者の佐藤祥史さんは「期待していたよりコンブの量は少なかったが、出漁できて安心した。ことしは遅れて始まった分、回数を多く出ることができれば」と話していました。
地元の漁協では、日ロ関係の悪化を受けて、漁船が安全に操業できるよう監視する船を例年の1隻から3隻に増やしました。
貝殻島周辺のコンブ漁は9月末まで行われます。
日本とロシアとの協定に基づいて行われる漁をめぐっては、ウクライナ侵攻の影響でサケ・マスをめぐる交渉も例年より遅れたほか、北方四島の周辺海域の「安全操業」についてはロシア側が協定の履行を停止すると発表し、現場に不安が広がっています。