ホクレン肥料価格約8割値上げを発表 道内農業への影響懸念

ホクレンは今年度の肥料の価格について、ロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響を受けて前年度と比べておよそ8割の値上げを発表しました。1割余りの値上げだった去年の価格改定を大きく上回り、道内の農業への影響が懸念されています。

ホクレンは生産者に販売する肥料の価格をメーカーと交渉を行った上で毎年この時期に見直していて、1日、今年度の肥料価格を発表しました。
それによりますと、今月から来年5月までの今年度の肥料価格は、前年度と比べて78.5パーセントの値上げとなりました。
これは10.3パーセントの値上げだった去年の価格改定を大きく上回る値上げ幅となりました。
背景にはロシアによるウクライナ侵攻の影響で、尿素や塩化カリウムの生産国であるロシアからの供給が滞っていることや、中国が去年秋ごろから肥料の輸出規制をかけていることがあるということです。
また、主な肥料の原料は輸入に頼っているため、外国為替市場で円安が進んでいることも値上がりに影響しているということです。
ホクレン肥料課は「今後も仕入れ先の多元化や早期手配を進め安定供給に努めるとともに、土壌診断による肥料コストの低減の啓発などに取り組んでいく」と話しています。

【農家“作付けできなくなる可能性も”】
ホクレンが肥料価格の値上げを発表したことについて、大規模な畑作が主体の十勝地方の農家からは経営への影響を懸念する声が聞かれました。
十勝の芽室町で畑作を営む森浦英樹さん(51)は、およそ39ヘクタールの畑でビートやジャガイモのほか枝豆などの野菜を栽培しています。
森浦さんが1年間に使用する肥料の総額は、経営にかかる費用全体のおよそ4割を占めていて、今回の値上げを踏まえると肥料にかかる負担額が年間で400万円から500万円ほど増える可能性があるということです。
森浦さんは値上げについて「去年に続く値上げで農家にとっては非常に厳しい状況になっていくと思う。このまま価格が上がると来年、再来年の作付けができなくなってしまう可能性があるので、なんとか価格を抑えて生産者を守ってほしい」と話していました。