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技術情報

  ◆ニュースセンター分散送出方式に対応した
ハイビジョンビデオ送出サーバーを開発
(平成15年11月13日)


○ NHKは、(株)東芝と共同で、半導体フラッシュメモリーで2時間分の記憶容量を持ち、NHKニュースセンターの分散送出方式に対応したハイビジョンビデオ送出サーバーシステムを開発しました。 ○ NHKのニュースセンターでは、総計7式の送出コントローラ(送出副調整装置)を使ってニュース項目毎に切り替えて送出するという、世界に例のない分散送出を行っています。分散送出方式により、項目の差し替えやオーダーの直前の変更に柔軟な対応が可能で、送出コントローラの担当者は電子台本に従い、テイク釦を押してイベントを進めるだけの簡単な操作で、複雑な効果や多様な演出を行うことができます。

○ 今回開発したハイビジョンビデオ送出サーバーシステムは、ニュースセンターの分散送出方式に対応するため、フラッシュメモリーの特徴を生かして、送出素材4系統の登録と映像20系統の再生を完全同時で扱うことができます。このため、送出中であっても、同時に4カ所から新たな送出素材の動画登録・制作ができ、同時に7式の送出コントローラで、ハイビジョン動画素材の再生や確認が行えます。また、放送直前まで送出素材の登録が可能なため、急なオーダーの変更にもVTRテープを掛け替える必要がないなど、緊急時により効果を発揮するシステムとなっています。

○ 今後、デジタル放送が本格化していく中、ハイビジョンに対応したサーバーとネットワークで構成されるノンリニア・システムの開発・導入を積極的に図っていく予定です。

【図1】 システム概要系統図


入力 同時4系統
出力 同時20系統 (キー* 付き)
系統数 各コントローラ2系統
キャプチャー2系統、試写2系統
記録時間と
圧縮方式
2時間(キー* 付き)
M−JPEG圧縮で 120Mbps
半導体フラッシュ
メモリー容量
ビデオ用 (128Gバイト)
キー用 (128Gバイト)
【表1】 仕 様
(*キー) : CGや文字などをきれいに画面合成するために、はめこむ映像と抜きたい形状(キー映像)を別々に作る。キー映像を使えば抜き具合や透明度が調整可能となる。


【写真1】 動画ファイルラック
【写真1】 動画ファイルラック
 
【写真2】 映像登録やIN点・OUT点の編集をする動画登録・編集端末画面
【写真2】 映像登録やIN点・OUT点の編集をする
動画登録・編集端末画面














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