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◆「地上デジタル送信機監視装置」を開発
(平成13年10月18日)
○ NHKは、地上デジタルテレビ放送用送信機の動作状態を精度よく監視し、また、警報信号により自動的に切り替える制御装置としても使用できる「デジタル送信機監視装置」を開発しました。(今回の装置に関して特許申請中。)
○ デジタルテレビ放送には放送波の中の雑音がある値以上になるとまったく受信できなくなる現象があり、送信機出力の雑音レベルを常に把握しておくことは安定運用のための必須事項です。
○ 今回開発した装置は、MER(Modulation Error Ratio:変調誤差比) *1 といわれる品質評価のための値を利用したことが大きな特長です。これにより、デジタル放送波の雑音レベルを広範囲にわたって精度よく監視でき、これまで難しいとされていた親局送信機出力のような高品質な信号も監視できるようになりました。
○ 中継放送所における同一周波数混信、多重反射波による雑音の増加なども監視可能です。外部にディスプレイを接続することにより、雑音レベルの他、スペクトラム、周波数偏差等も直視できます。
○ これから開始される地上デジタルテレビ放送網の建設・保全に向けて、簡便で経済的な監視装置の要求はますます大きくなると予想され、この装置はこれらのニーズに十分応えられるものです。
*1 デジタルテレビ放送波信号を復調したときの理想信号振幅と雑音による誤差(ベクトル誤差)との電力比。
【信号解析部(本体)の諸元】
入力周波数 |
37.15MHz±300Hz |
最大入力レベル |
−30dBm |
キャリヤ周波数の測定精度 |
±0.3Hz |
C/Nの監視範囲 |
20〜50dB(モード3の場合) |
監視項目 |
C/N、スペクトラム、周波数偏差、コンスタレーション |
大きさ |
426(幅)×88(高さ)×451(奥行)mm |
信号解析部(本体)とディスプレイ部
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