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◆「低軌道衛星撮影システム」の開発(平成12年2月22日)
〜毛利スペースシャトルの追尾撮影に成功〜
○NHKは、地球を周回する人工衛星などを追尾し、ハイビジョン撮影する「低軌道衛星撮影システム」を開発しました。
○このシステムは、地球から数100km程度の低い軌道を回るスペースシャトルなど人工衛星の予定軌道をあらかじめ計算し、これをもとに望遠鏡の動きを制御して地上から衛星を捕捉しハイビジョン撮影するものです。
これは名古屋から大阪付近を走る新幹線の先頭車両を東京から滑らかに撮影するのと同じで、極めて精度の高い制御を必要とします。
口径25cmの小型な天体望遠鏡とハイビジョンカメラ、およびコンピューター制御で動く自動架台で構成されています。
○本システムの特徴は、天文台などにある大型望遠鏡と比較して、基本的な追尾性能を維持したまま機器の小型化を図ったことです。追尾機構を1軸駆動にし、これに伴う追尾誤差を手動で微調補正することでシステムを簡素化しました。機器が小型かつ可搬型であることから、天候や衛星の飛行経路などについて最も適した場所に移動して撮影することができます。
○このシステムを使用して、2月17日〜18日の両日、群馬県高山村にて毛利さんの乗るスペースシャトルの撮影に成功しました。約2分間にわたりシャトルの本体やレーダー観測用の60mマスト、船外アンテナなどが太陽光に反射してくっきりと撮影されています。
○今後もこのシステムを活用して、建設中の国際宇宙ステーションなど、宇宙で展開するさまざまなイベントをハイビジョンで撮影していく予定です。
なお、このシステムでとらえた映像は今後のスペースシャトル関連の番組などで紹介する予定です。 |
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