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技術情報

  ◆BS-3衛星の運用終了について(平成10年10月30日)

 NHKとWOWOWは、両者が保有する放送衛星BS−3bについて設計寿命7年の経過にともない、10月末で運用を終了します。衛星はその後軌道外投棄される予定です。
 BS−3aも既に運用を終え今年4月に軌道外投棄されており、これでBS−3衛星の運用がすべて終了します。

 日本の放送衛星の開発等は、昭和53年に打ち上げられた実験衛星「ゆり」以来、国の宇宙開発計画に沿って進められてきました。
 昭和59年には初の実用衛星(BS−2a)が打ち上げられ、衛星放送時代の幕が切って落とされました。その後BS−2bに続き、BS−3a/bでは多様化する放送需要に応じ、NHKに加え、新たに一般 放送事業者としてWOWOWも放送を開始し、本格的な衛星放送時代をもたらしました。更にBS−3bではハイビジョン試験放送も開始しました。

 BS−4からは衛星の開発、調達等は民間に移り、平成9年8月以降、BSAT−1aと平成10年打ち上げのBSAT−1bにより、現在1230万件を超える受信者に対し安定した衛星放送サービスを行っております。

 ※軌道外投棄 : 運用されなくなった衛星と、運用中の衛星が衝突することを避けるため、静止軌道の外側に移動させて処分することをいう。

( 参 考 )

○衛星放送のあゆみ
1978(昭53).4.8

実験用放送衛星「ゆり」打ち上げ
1984(昭59).5.12 放送衛星「BS−2a(ゆり2号−a)」により試験放送開始 (衛星第1テレビ)
1986(昭61).12.25 衛星第2テレビの試験放送開始
1989(平1).6.1 衛星第1、衛星第2とも本放送開始
1989(平1).8.1 衛星放送有料化
1990(平2).11.30 「BS−3a」による衛星放送2波の開始
1990(平2).11.30 WOWOW、St.GIGAサービス放送開始
1991(平3).4.1 WOWOW、St.GIGA営業放送開始
1991(平3).10.25 「BS−3b」運用開始
1991(平3).11.25 ハイビジョン試験放送開始
1997(平9).8.1 「BSAT−1a」運用開始(通年24時間放送)
1998(平10).8.1 「BSAT−1b」引き取り

○衛星放送の普及  平成2年3月末   236万件
        3年3月末   405万件
        4年3月末   543万件
        5年3月末   701万件
        6年3月末   810万件
        7年3月末   907万件
        8年3月末  1014万件
        9年3月末  1124万件
       10年3月末  1231万件

○衛星放送契約数(平成10年8月末)
       N H K             911.1万件
       WOWOW             243.1万件

○ハイビジョン累計出荷台数(平成10年8月末 EIAJ調べ)
         ハイビジョンTV              64.9万台
         MーNコンバータ内臓TV         94.2万台
         ハイビジョン番組視聴可能TV    159.1万台











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