関心は ださいたま」
話題の漫画で 埼玉県知事選

今月25日に投票日が迫り、選挙戦も終盤にさしかかっている埼玉県知事選挙は、過去3回の投票率が20%台で、前々回、知事選挙としては全国最低を記録しています。
埼玉県選挙管理委員会は、なんとか投票率を上げようと、話題の漫画を活用するなど取り組みを進めています。

埼玉県知事選挙は、過去3回の投票率がいずれも20%台と、ほぼ4人に3人が投票に行かない状況で、前々回、8年前の選挙では24.89%と、知事選挙としては全国最低を記録しました。

なんとか投票率を上げようと、埼玉県選挙管理委員会は、今回の選挙に合わせて、徹底的に埼玉県をこきおろしてことし話題になった映画「翔んで埼玉」の原作の漫画とコラボレーションした動画を作り、インターネットで発信したり、駅や電車で公開したりしています。

動画では、主人公のキャラクターが「海は無い、空港も無い、だが選挙権はある!」、「無関心は ださいたま」など漫画のせりふをもじった自虐的なことばで投票を呼びかけていて、YouTubeの再生回数は、20日の時点で47万回に上っています。

このほか、熱中症対策も兼ねて、地元の大学生がデザインした投票を呼びかける塩あめを配るなど、厳しい暑さで知られる埼玉県ならではの取り組みも進めています。

埼玉県選挙管理委員会の大山澄男書記長は、「これまでは知事選挙があったことすら知らない人がいたので、今回それだけは避けようと、印象に残る動画やポスターを作りました。『無関心は ださいたま』ですから、多くの人に投票に行ってほしいです」と話していました。

16年ぶりに新人どうしの争いになり、激しい選挙戦となっている今回の埼玉県知事選挙で、低投票率続きの汚名を返上できるのか、投票日は今月25日です。

投票率向上 ねらいは若者

埼玉県知事選挙の投票率は、12年前の平成19年が27.67%、前々回・平成23年が24.89%、前回・平成27年が26.63%と3回連続で20%台を記録してしまい、ほぼ4人に3人が投票に行かなかった計算です。

総務省によりますと、これまでに千葉県や茨城県など6つの県で知事選挙での投票率が20%台になったことがありますが、3回連続というのは埼玉県だけです。

選挙権が18歳に引き下げられてから初めての埼玉県知事選挙とあって、選挙管理委員会はインターネットやSNSを使って、若い世代を中心に投票を呼びかけています。

20代の男性は「啓発の取り組みが目新しく、これまでの選挙とは違う大きな変化が起きそうだと感じました。投票に行きたいと思います」と話していました。

また、60代の女性は「映画も見たので、取り組みがおもしろく、投票に行かなくてはと思いました」と話していました。