NHK WORLD

NHKワールド・プレミアム

海外邦人向け日本語チャンネルの歴史NHKワールド・プレミアム

有料の番組配信サービス「NHKワールド・プレミアム」は、在外邦人向けの日本語放送チャンネルとして、日本から、ニュース・情報番組にとどまらず、ドラマや子ども向け番組など、さまざまなジャンルの番組を海外に住む日本人に届けている。

サービス概要  >  NHKワールド・プレミアム

NHKワールド・プレミアム

■サービス

  • 在外邦人・旅行者向けの日本語チャンネルサービス(有料放送)

■配信方式

  • DVB-S(QPSK)伝送
  • NTSC信号
  • スクランブル放送(ただしニュースなどで1日5時間程度スクランブル解除の無料放送)
  • 2016年7月から完全HD化予定
  • 基幹衛星3基で、およそ230の放送事業者に配信し、各地域で衛星やケーブルテレビでサービス

海外に住む日本人に、日本の最新情報を届ける「NHKワールド・プレミアム」

日本語による映像サービス

年6場所を中継している大相撲は在外邦人にたいへんよく見られている

年6場所を中継している大相撲は在外邦人にたいへんよく見られている

連続テレビ小説 2015年度前期は「まれ」

連続テレビ小説 2015年度前期は「まれ」

大河ドラマ 2015年は「花燃ゆ」

大河ドラマ 2015年は「花燃ゆ」

NHKワールド・プレミアムは、 日本語による在外邦人向け映像サービスだ。世界各地の衛星放送やケーブルテレビを通じて、一般の家庭やホテルに有料で提供されている。配信先の放送事業者数は世界100以上の国・地域でおよそ230社、視聴可能世帯は約1,500万世帯にのぼる(いずれも2014年12月)。また在外公館や個人が直接受信して5時間程度の無料放送を視聴している。

ノンスクランブルの使命

無料で提供されているのはニュース、報道番組が中心で、主な番組は「NHKニュース おはよう日本」「NHKニュース7」「ニュースウオッチ9」「クローズアップ現代」「国際報道2015」「日曜討論」など。このほか、「NHKのど自慢」「バラエティ生活笑百科」「小さな旅」なども提供されている。以上の番組が、直接受信すれば無料で見ることができる、いわゆる「ノンスクランブル」番組だ。ケーブルテレビなどでの配信が進まなかった初期の時代には、海外在住の日本人にとって貴重な情報源だったので、個人が市販のパラボラアンテナを購入して日本からの、日本語による映像情報に接していた。米国ワシントン郊外の住宅地では、直径がおよそ2.5mにもなるパラボラアンテナが「景観にそぐわない」という理由で地元コミュニティから撤去を求められるなど、受信環境の維持には苦労話もつきなかったが、在外の「邦人に適切な報道および娯楽を提供する(国際番組基準)」役割を果たしてきている。

外国にいても「紅白」で年越し

一方、スクランブルをかけた有料配信は「連続テレビ小説」「大河ドラマ」「NHKスペシャル」などNHKのキラーコンテンツを海外でも見たいという強い要望に応える形で始まったものだ。北米のテレビジャパン、欧州のJSTV、あるいはアジア各地のケーブルテレビ局など有料放送を通じて、在外邦人のみならず、日本に関心の高い現地の人たちにも、適切な情報を提供するツールのひとつとなっている。「『紅白歌合戦』が見たい」と、年末近くに契約が伸びる、ということもしばしばだ。

緊急時もスクランブルを外して放送

なお、大規模な事件・事故、地震や台風などの自然災害を伝えるニュースや、政治関連情報などを緊急に伝える場合には、スクランブル時間帯であっても、スクランブルを外して配信している。

北米・欧州は組み替えて放送

「NHKワールド・プレミアム」は全世界に向けて番組を配信、と言っても、日本との時差があり、それぞれの地域の生活時間と配信する番組との間にギャップが生じる場合がある。そのため、北米・欧州地域では、現地法人を通じて、日本から送られてきた番組を、現地の生活時間にあわせて並び替えたうえで放送している。なお、北米・欧州以外の地域については、日本から送られてくる番組を編成を変えずにそのまま放送している。

それぞれの地域向けに、それぞれの地域の時差にあわせた番組を配信することは難しい。しかし、ドラマやドキュメンタリー、大相撲、子ども向け番組などを、日本と大きな時差がある中南米地域の視聴好適時間帯に再放送を入れるなど、番組編成の工夫をすることで、世界中の多くの視聴者に見てもらう取り組みを行っている。

在外邦人のよりどころとして

「NHKワールド・プレミアム」は、NHKの国内4波(総合テレビ・教育テレビ・BS1・BSプレミアム)の番組の中から、ニュース・情報番組、ドラマ、音楽、スポーツ、文化・芸能、子ども番組などを幅広く選んで、海外に暮らす日本人に届けている。権利の都合で、視聴者が望む番組を配信できないこともあるが、今なお在外邦人にとって、貴重な日本からの情報源であることには変わりがない。

「NHKワールド・プレミアム」の北米・欧州での放送について

「NHKワールド・プレミアム」は、北米では「テレビジャパン」、欧州では「JSTV」のサービスを通じて、NHKの番組を日本語で視聴することができる。北米ではニューヨークにあるNCMA社(NHK Cosmomedia America, Inc)、欧州ではロンドンにあるNCME社(NHK Cosmomedia (Europe)Ltd.)が、現地の生活時間に合わせた編成に組み替えて放送している。「テレビジャパン」「JSTV」ともに、NHKの番組を基本としながら、日本の民放の番組、映画なども組み込んだ番組編成を行っている。災害や事件・事故などの緊急報道の際、国内の番組が変更になると、それに合わせてNHKワールド・プレミアムの番組にも変更が生じる。それを受けて、さらに「テレビジャパン」「JSTV」の編成も変更になるわけで、担当者はニューヨーク、ロンドンにいながらも絶えず日本からの情報に気を配りながら業務にあたっている。

近年、海外でNHKワールド・プレミアムの放送を楽しみにしている視聴者のストレスを少しでも軽減するための取り組みを行っている。具体的には、スポーツの試合結果を伝えるニュースで行うことが多いのだが、海外禁止映像の関連写真(選手の写真など)を複数枚集め、アナウンサーのコメントにあわせて写真を切り替えて送出している。映像そのものを届けることができなくても、せめてその場面に関係する写真を連続して見せることで、視聴者に雰囲気を伝えることができたら、という思いで対応している。

NHKワールド・プレミアムの編成担当者は、海外の視聴者により良い映像を伝えるために、日本のスタジオで日々奮闘している。

ブラジル・サンパウロにて…

2014年の11月、ブラジル・サンパウロに出張する機会を得た。ある県人会の会館にお邪魔をすると、目の前の広場で見たのはラジオ体操とゲートボールに勤しむお年寄りたち。一瞬、ここは日本なのか?と目を疑うほど。

お年寄りたちにNHKワールド・プレミアムについて話を伺うと、番組名が次々に出てきて、ひとりが見ている番組のタイトルを言うと、「私も見ている!」の声がどんどん続いていく。

日本との時差は12時間(私が訪れた11月は夏時間のため11時間)。まさに日本の反対側である。こうした視聴者のみなさま一人ひとりに支えられて、NHKワールド・プレミアムが成り立っているんだ、とあらためて感じた貴重な経験であった。

(国際放送局 編成担当職員)

NHKワールド・プレミアムで海外禁止映像の処理について

NHKワールド・プレミアムの編成担当者が頭を悩ますのは、海外発信禁止映像の処理である。放送権の都合などで、日本国内では放送OKの映像が、海外では放送NGになる場合がたびたびある。以前は、海外禁止映像の場面になると、1枚の静止画に「放送権の制約上 海外ではご覧いただけません ご了承ください」とおことわりの文言を載せて映像をふさいでいた。

近年、海外でNHKワールド・プレミアムの放送を楽しみにしている視聴者のストレスを少しでも軽減するための取り組みを行っている。具体的には、スポーツの試合結果を伝えるニュースで行うことが多いのだが、海外禁止映像の関連写真(選手の写真など)を複数枚集め、アナウンサーのコメントにあわせて写真を切り替えて送出している。映像そのものを届けることができなくても、せめてその場面に関係する写真を連続して見せることで、視聴者に雰囲気を伝えることができたら、という思いで対応している。

NHKワールド・プレミアムの編成担当者は、海外の視聴者により良い映像を伝えるために、日本のスタジオで日々奮闘している。