ドイツ オラフ・ショルツ首相(Olaf Scholz)

G7 広島サミットに参加するドイツのショルツ首相の詳しい情報です。年齢は、2023年5月19日時点のものです。

ショルツ首相
役職 首相
生年月日 1958年6月14日
年齢 64歳
出身

ドイツ北部ニーダーザクセン州オスナブリュック

略歴
  • 1998年 ドイツ連邦議会議員に当選
  • 2011年~2018年 北部ハンブルク市長
  • 2018年~2021年 メルケル政権で財務相
  • 2021年12月~ ドイツ首相

メルケル氏の後任として手腕に注目

ドイツのオラフ・ショルツ首相は北部ニーダーザクセン州出身の64歳。大学で法律を学び、弁護士として働いた後、1998年にドイツ連邦議会議員に初めて当選しました。その後、メルケル政権で労働・社会相に就任し、2011年から2018年まではドイツの主要都市、北部ハンブルクの市長を務めました。そして2018年からメルケル政権で財務相を務め、2021年の総選挙を経てその年の12月、16年間ドイツを率いたメルケル氏に代わり首相に就任しました。

【ウクライナ情勢で難題に直面】

ショルツ首相は国際政治の舞台で指導力を発揮したメルケル氏の後任としてその手腕が注目されるなか、就任直後の去年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻で多くの難題に直面し対応を迫られています。そのひとつがウクライナへの軍事支援です。ドイツは第2次世界大戦のナチス・ドイツの反省から紛争地への武器の供与に慎重だったため、当初はウクライナへの支援もヘルメットの供与にとどめ批判を浴びましたが、侵攻が始まった直後に携帯型の地対空ミサイルなど武器の供与に踏み切り、政策転換が必要だと訴えました。

レオパルト2

しかしことしに入ってドイツ製の主力戦車「レオパルト2」の供与を求める声が高まった際、ショルツ首相は戦闘がいっそう激化しNATO=北大西洋条約機構が巻き込まれるという国内の懸念の声を受けていったんは慎重な姿勢を示しましたが、最終的には供与を決断しました。ショルツ首相は、必要とされるかぎりウクライナへの支援を継続するとしていますがNATOが戦闘に巻き込まれることは避けるという方針を掲げていて、与党の支持者などからは事態がエスカレートしないよう冷静な対応を貫いているなどと評価を得ている一方、ウクライナへの支援を積極的に進めるべきだと考える人たちからは慎重すぎるなどと批判を浴びています。

【既に2度の来日】

日本との関係については、就任後に初めて訪れるアジアの国として去年4月、日本を訪問し、関係を重視する姿勢を示しています。ショルツ首相はことし3月にも日本を訪れ、日本との間で初めてとなる首脳と閣僚を交えた政府間協議を行いました。5月に行われるG7広島サミットが就任以来3度目の日本訪問となります。ドイツは、前の首相のメルケル氏が中国を頻繁に訪れ中国との経済関係を重視する姿勢が目立ちましたが、中国の人権問題や海洋進出の動きなどから警戒感も高まっているほか、ウクライナに侵攻したロシアに天然ガスなどの重要なエネルギーで依存してきたことの反省として、中国への経済面の依存は避けるべきだという意見も出ています。このためショルツ首相は、ことし3月の日本訪問の際に行った岸田総理大臣との共同会見でレアアースなどの重要な資源で日本と連携を強化し、中国依存からの脱却を進めることに期待感を示していました。