首都圏を中心に流行している風疹やはしかなどを防ぐため、積極的にワクチンを接種するよう呼びかけるパレードが10日、東京都心で行われました。
パレードを行ったのは、風疹やはしかなどワクチンで防ぐことができる病気の患者や家族などで作る団体で、およそ50人がワクチンの接種を呼びかけました。
国立感染症研究所によりますと、ことしの風疹の患者数は、先月末までに全国で2210人に上り、このうち、東京都が831人、神奈川県が278人、千葉県が195人、埼玉県が191人と、特に首都圏での感染が目立っています。
また妊娠中の女性が感染し、赤ちゃんに障害が出る「先天性風疹症候群」と診断されたケースも全国で3例が報告されています。
こうした状況を受けて、厚生労働省は流行の中心となっている40歳から57歳の男性を対象に、抗体検査やワクチンの接種を原則、無料で受けられるクーポンを配っていますが、利用率は1割程度に低迷しています。
パレードに参加した「風疹をなくそうの会」の大畑茂子さんは「病気で苦しむ赤ちゃんや妊婦さんを1人でも減らすために、対象となっている人はクーポンを利用してワクチンを接種してほしい」と話していました。