風疹の最新ニュース

風疹の最新ニュース

風疹 ことし初めて1週間の患者が100人超 大流行のおそれ 2019年03月05日

風疹の患者数は、先月24日までの1週間に、新たに109人報告され、ことしの患者数は650人になりました。1週間の患者が100人を超えるのはことし初めてで、国立感染症研究所は、ことしは大きな流行になるおそれがあるとして、注意を呼びかけています。

風疹は、発熱や発疹などの症状が出るウイルス性の感染症で、妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が起きるおそれがあります。

国立感染症研究所によりますと、先月24日までの1週間に、全国の医療機関から報告された患者は109人と、ことし初めて100人を超えました。

これで、ことしの患者数は650人となり、去年の同じ時期の4人と比べて大幅に増えています。

国立感染症研究所は、ことしは年間の患者数が1万4000人余りに達した平成25年に次ぐような大きな流行になるおそれがあるとしています。

都道府県別のこれまでの患者数は、東京都が173人、神奈川県が93人、千葉県が68人、大阪府が59人福岡県が44人などとなっています。

国は流行の中心となっている39歳から56歳の男性を対象に、ワクチンの接種などを原則無料で実施する制度を始めることにしているほか、自治体によっては妊娠の可能性がある女性やその家族を対象に、接種費用を補助するところもあり、国立感染症研究所は、国や自治体の制度を活用してワクチンの接種を検討するよう呼びかけています。

専門家「大きな流行になった平成25年と似ている」
感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「大きな流行になった平成25年は前の年から患者が多く、ことしもその時の状況に似ていて、ことしが大きな流行になるおそれがあると思う。赤ちゃんに障害が起きる先天性風疹症候群を防ぐためにも、ワクチンを接種した記録がない人などは国や自治体の制度を活用して、ワクチンの接種を検討してほしい」と話しています。