風疹の最新ニュース

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風疹 首都圏・関西以外も患者増加 2013年03月21日

首都圏で大流行している風疹が全国に広がっています。

風疹が流行している首都圏に出張や旅行をした人が、地元に戻って風疹を発症するケースが相次いで報告され、専門家は「春休みなどで人の移動が多くなるのに伴って、今後さらに感染が拡大するおそれがある」としています。

国立感染症研究所によりますと今月10日までの1週間に感染が報告されたのは
▼東京都が93人、▼千葉県が27人、▼兵庫県が20人などと、首都圏や関西で引き続き多くなっています。一方、そのほかの地域でも▽鹿児島県で11人、▽静岡県で9人、▽熊本県で3人の感染が新たに確認されました。

さらに、首都圏に出張や旅行をした人が、地元に戻って風疹を発症するケースが相次いで報告されています。NHKでは、流行している首都圏や関西以外の地域で1月以降に患者が報告された自治体を取材しました。その結果10の県で「首都圏で感染した可能性が高い」などの報告があることが分かりました。

このうち石川県では、仕事で東京に出張した30代と40代の男性2人が、地元に戻ったあとに風疹を発症したということです。また、岡山県では20代の男性と女性が、それぞれ首都圏から帰省している間に発症したということです。

風疹は妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんが心臓や目、耳などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあり、実際、7人の赤ちゃんが去年10月以降に診断されています。

妊婦の風疹感染予防についての厚生労働省の研究班の班長で、横浜市立大学の平原史樹教授は「春休みの時期は行楽や転勤などで人が大きく動くので、ワクチン接種という予防策をきちんとしないかぎり、地方に感染が広がるのではないか。流行地域に行く人で、自分が風疹にかかりやすいか分らない場合はとにかくワクチンを打ってほしい」と話しています。