東日本大震災7年被災者アンケート
避難生活を続ける人は現在も7万人余りにのぼります。
また、仮設住宅で暮らす人は、1年前より約2万人減り、災害公営住宅で暮らす人のほうが多くなっています。
住宅の復興が進む中、被災した人たちは今の生活をどう考えているのか、岩手・宮城・福島で約5700人を対象にアンケートを行いました。
【回答者】1932人
地域経済や
地域のつながりの復興実感ない
“2人に1人”
復興の実感について聞いたところ、住宅については約半数の人が「復興の実感ある」と回答した一方、地域経済や地域のつながりについては「復興の実感ある」が1~2割にすぎず、「復興の実感ない」が半数に達しました。
住まいの復興は進む中、地域のつながりなどを感じられず、孤独感を深める実態が見えてきました。
復興したという実感はありますか?
現在の住まいが、被災直後の想像と違っている点はありますか?
Q.想像と違った理由
※前質問の①、②の回答者(複数回答可)
アンケートからの回答
家計が苦しい
“5人に3人”
家計の現状について、「苦しい」の回答が6割を超えました。また、これまで受けた支援で、最近打ち切られた支援があるとの回答が約半数にのぼり、厳しい生活を脱することができない状況が続いています。
現在の家計の状況について、どのように感じますか?
Q.最近打ち切られた支援
(複数回答可)
アンケートからの回答
全国的に
風化が進んでいると思う
“10人に7人”
震災の全国的な風化について「風化が進んでいる」との回答が74%にのぼりました。同じ質問をした過去3年間の回答の中でもっとも高くなりました。
震災の風化についてどう思いますか?
< 風化経年変化 >
風化が進んでいる
アンケートからの回答
心身への影響が続いている
“2人に1人”
震災による心身への影響について、約半数の人が「影響続いている」と回答しました。このうち福島県の人で「影響続いている」の回答は66%でとくに高くなっています。
およそ7年が経とうとする今、心身への影響が続いていると思いますか?
このうち福島県では、①、②の回答が66.3%と特に高くなっている。
Q.現在どのような
心身への影響がありますか
※前質問の①、②の回答者(複数回答可)
アンケートからの回答
いまも被災者意識が抜けない
“2人に1人”
いまも被災者という意識があると回答した人は59%にのぼりました。これは、阪神・淡路大震災の被災者へのアンケートで同じ7年で得た回答と比べ2倍多くなっています。
震災から7年で、自分が被災者だと意識しなくなりましたか?
震災から7年で、地域経済が震災の影響を脱したと思いますか?
アンケートからの回答
住民の帰還が順調に進まない
“5人に4人”
まちを存続できない
“10人に7人”
福島県の浪江町、飯舘村、川俣町、富岡町の一部で避難指示が一斉解除されてから約1年になり、福島の被災者に帰還の状況などを聞きました。
「帰還が順調に進まない」の回答は8割を超え、「このままではまちを存続できない」の回答が76%にのぼりました。
福島の人たちの強い危機感や焦りが浮き彫りとなりました。
避難指示が一斉に解除されてから地域の今の姿に関して
アンケートからの回答
被災地の
未来に向けたメッセージ
アンケートに協力してもらった人からは、未来へのメッセージを寄せてもらいました。