避難生活を続ける人は現在も12万3000人余り、9万人余りが仮設住宅などで暮らしている。被災者たちの思いは、課題は何なのか。5000人を対象にアンケート調査を行いました。
今も仮設住宅またはみなし仮設の賃貸住宅に住んでいる人のうち、「住宅を再建できないかもしれない」もしくは「おそらく再建できない」と答えた被災者があわせて12%。また、「再建するつもりがない」と答えた人も15%いた。このうち、その理由については、「高齢になった」と答えた被災者が52.9%、「再建するお金がない」が47.8%、「気力がなくなった」と26.1%などとなっている
震災による心身への影響が続いていると答えた被災者は6割にのぼる。3割の人が「よく眠れない」、「気分が沈みがち」、「薬が必要になった」と答えるなど、震災から6年がたった今も心身への影響が改善されていない傾向がうかがえる。
また、「被災者だと意識しなくなった」と3割近くの人が答えた一方で、復興から取り残されていると感じると半数近くが回答。今後の生活に不安を感じると答えた人も74%となっている。
復興について「想定よりも遅れている」と答えた被災者が36.4%、「進んでいる実感がもてない」が26.8%、あわせて6割以上が復興の遅れを感じている。
これに対し、6年がたち、「それなりに進んでいる」と答えた人が34.2%などと3人に1人が進んでいると回答している。
しかし、震災時に住んでいた地域の現状については、地域経済がよくなったと思わない人が78%、交通の便がよくなったと思わない人が73%などとなっていて、まちの復興が進む一方で暮らしに必要な部分について不満を感じている人が目立っている。