野口さんを宇宙へ運ぶ ファルコン9とは 

2020.11.12 :

日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗する民間宇宙船「クルードラゴン」。この宇宙船は「ファルコン9」と呼ばれるロケットで打ち上げられます。

提供 NASA/Joel Kowsky
「ファルコン9」は、アメリカの民間企業、「スペースX」が開発したロケットです。

改良が重ねられてきましたが、現在のものは全長は70メートル、直径が3メートル70センチで、地球を周回する軌道に22トンの物を運ぶ能力があります。

ケロシンと呼ばれる灯油と液体酸素を燃焼させる2段式のロケットで、ことし7月現在、91回打ち上げが行われ、89回成功し、2回失敗しています。

映画「スターウォーズ」にちなんで

提供 NASA/Joel Kowsky
ロケットの名称は映画のスターウォーズにでてくる宇宙船、「ミレニアム・ファルコン号」にちなんでいて、「9」は1段目にはエンジンが9機取り付けられていることを指しています。

最大の特徴は、グリッドフィンと呼ばれる4枚の板状の装置と、着地を支える装置が付いていて、1段目はまっすぐに降りてきて着地し、再使用できるように設計されています。

NASAの支援を受けて開発が行われてきて、国際宇宙ステーションに物資を届けるためのロケットとして使われているほか、有人宇宙船のクルードラゴンの打ち上げにも使われています。

打ち上げはアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターで、アポロ計画のサターンロケットやスペースシャトルの打ち上げが行われた39A発射台を改修して使われています。

ファルコン9ロケットは再使用できることと、シンプルな構成にすることで低コストを目指していて、1回あたりの標準的な打ち上げ価格が6200万ドル、日本円に換算するとおよそ64億円と、同等の能力があるほかのロケットの半分ほどに抑えられています。
価格の安さから多くの商業衛星の打ち上げを受注していて、2018年には世界の商業衛星の打ち上げ市場の58%を占めたという調査結果もあります。

2回の失敗のうち、2015年の事故では、国際宇宙ステーションに届ける物資を積んでいましたが、打ち上げから2分後にロケットが爆発していて、「スペースX」は2段目の燃料タンクに異常がおきたとしています。

2016年には、打ち上げ2日前にエンジンの燃焼試験の途中で燃料タンクが破損して爆発し、搭載してた人工衛星が失われています。
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