文化

陶芸家の十四代沈壽官さん死去

陶芸家の十四代沈壽官さん死去

2019.06.17

鹿児島県の薩摩焼の陶芸家で、日本と韓国の文化交流などに尽力した十四代沈壽官さんが、16日肺炎のため、亡くなりました。92歳でした。

十四代沈壽官、本名・大迫恵吉さんは大正15年に生まれました。
鹿児島県日置市東市来町美山にある薩摩焼を代表する窯元、沈壽官窯の陶芸家として創作活動を続け、昭和39年に十四代を襲名しました。

16世紀末に朝鮮半島から渡来した陶工の子孫を描いた、作家・司馬遼太郎の「故郷忘じがたく候」の主人公のモデルとしても知られています。また日本と韓国の文化交流などに尽力し、平成元年に大韓民国名誉総領事に任命されました。

平成16年には、日韓首脳会談を終えた当時の韓国のノ・ムヒョン(廬武鉉)大統領が沈壽官窯を訪問し、この際、十四代沈壽官さんは薩摩焼の由来や特徴について詳しく説明しました。

長男の十五代沈壽官さんによりますと、数日前に転倒し、病院に入院していましたが、16日肺炎のため、亡くなったということです。

ご意見・情報 お寄せください