医療

WHO「ゲーム障害」けがや病気のガイドラインに加える採択へ

WHO「ゲーム障害」けがや病気のガイドラインに加える採択へ

2019.05.21

WHO=世界保健機関の総会がスイスで始まりました。今回の総会では、生活に支障が出るほどテレビゲームなどに熱中する「ゲーム障害」を、けがや病気を分類するガイドラインに加える採択が行われる見通しで、今後、治療や実態の把握が進むことが期待されています。

世界的な健康や医療などの課題について話し合うWHOの総会は20日、ジュネーブで始まりました。

冒頭でテドロス事務局長は、エボラ出血熱が流行しているアフリカ中部のコンゴ民主共和国の現状について「各国が連携して流行を食い止めなければ、感染はさらに広がり多額の資金も必要になる」と述べ、国際社会が連携する必要性を訴えました。

今回の総会では、けがや病気などの原因を分類する国際的なガイドライン、「国際疾病分類」の改訂版を採択する見通しで、ゲームをしたい欲求をおさえられずに続け、生活に支障をきたしている状態を「ゲーム障害」という病気として加えることにしています。

オンラインゲームなどに依存する問題が世界各地で指摘される中、これまで国際的に統一された定義や統計はなく、今後、「ゲーム障害」の治療や実態の把握が進むことが期待されています。

このほか、心と体の性が一致しない「性同一性障害」について、これまでの「精神障害」の分類から除外するとともに、名称も変更することにしています。「障害」とされることで受けてきた差別が解消され、社会の理解へとつながっていくのか注目されています。

ご意見・情報 お寄せください