文化

カンヌ映画祭 アラン・ドロンさんに名誉賞 ネット上では批判も

カンヌ映画祭 アラン・ドロンさんに名誉賞 ネット上では批判も

2019.05.20

フランスのカンヌ映画祭で、世界的な俳優アラン・ドロンさんに長年の功績をたたえる名誉賞が贈られました。女性に偏見があるなどとして取りやめを求める署名活動が行われていた中での授与に、インターネット上では批判の声も出ています。

カンヌ映画祭は19日、「太陽がいっぱい」などに主演した俳優のアラン・ドロンさんに、長年の功績をたたえて名誉賞を授与しました。

授賞式で、娘からトロフィーを受け取ったドロンさんは、抱擁して喜びを分かち合い、大きな拍手の中、目に涙を浮かべながら観客に手を振り、「スターになれたのは皆さん観客のおかげだ」と感謝の意を述べました。

開幕に先立って、ドロンさんに名誉賞が贈られると発表されると、女性や同性愛者へ偏見があるなどとして、取りやめを求める署名活動がインターネット上で行われ、これまでに2万5000を超える署名が集まっていました。

またドロンさんは、地元メディアのインタビューに対し「女性をたたいたことはあるが、女性にビンタを食らったことのほうが多い。女性に付きまとったことはない」などと答えていて、物議を醸していました。

映画祭の主催者は、ドロンさんへの名誉賞授与について「私たちはノーベル平和賞を授与するのではない。彼の俳優としての長年の功績に対して名誉賞を授与するのだ」と話していますが、インターネット上では「#MeTooの教訓は?」といった声や、「失望している」などの批判も出ています。

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