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「100万種 絶滅危機」G7環境相会合 生物多様性の保全加速へ

2019.05.07 :

フランスで開かれていたG7=主要7か国の環境相会合は、多くの種類の生物が絶滅の危機にひんしているという最新の科学的な報告書を受けて、生物多様性の保全に向けて各国が取り組みを加速させることなどで一致しました。

G7の環境相会合は、日本からは原田環境大臣が出席して生物多様性を主要な議題に議論を行い、6日、新たな憲章を採択して閉幕しました。
憲章では各国の科学者などがまとめた最新の報告書で、およそ100万種の動植物が絶滅の危機にひんしていることなどが指摘されたことを受けて、生物の多様性を守り、回復させる取り組みを加速させ、公的な資金や民間の資金も動員されるよう努力するなどとしています。

議長国フランスのドルジ環境相は「憲章は報告書に対して最初の具体的な対応となる」と述べて、取り組みを強化する第一歩だと強調しました。

生物多様性の保全に向けては各国は、来年、中国で開かれる国連の会議で、9年前に名古屋市で合意した「愛知目標」に続く新たな目標の合意を目指しています。

フランスはG7以外の国にも今回の憲章の採択を促す方針で、新たな目標の交渉でも議論をリードしたい考えです。

一方で、地球温暖化対策では会合で採択された共同文書の中でアメリカの主張を個別に記し、G7内の立場の違いが改めて表面化しています。

科学者団体「われわれが生物多様性を破壊」

IPBESは6日パリで記者会見を行い報告書を発表しました。

議長として報告書の取りまとめにあたったイギリスのイーストアングリア大学環境科学部のロバート・ワトソン教授は「生物多様性について驚くほど詳細な記述とともに、最も包括的に書かれた初めての報告書だ」と述べて、その意義を強調しました。

そのうえで「生物多様性はそれ自体が重要なだけでなく、人間の豊かな暮らしにも欠かせないが、われわれみずからが破壊している」と指摘して、保全の必要性を訴えました。

またIPBESのアン・ラリゴードリ事務局長は「私たちの目標は、政策決定者に生物多様性の問題を気候変動と同じように重要な課題としてとらえてもらうことだ」と述べ、報告書をきっかけに生物多様性の問題に対する関心が高まることに期待を示しました。

原田環境相「実態伴うよう努力」

原田環境大臣は6日、フランスのメスでNHKの取材に応じ「現状では愛知目標を達成できない見通しであるなど厳しい評価になっている。経済や社会、政治を含め社会全体が変わる必要があり、単に法律や規制を作るだけでなく実体が伴うように努力したい」と述べて、生物多様性の保全に向けて日本としても取り組みを強化する考えを示しました。
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