科学

高専生がAI使った起業アイデアコンテスト 4億円の評価も

高専生がAI使った起業アイデアコンテスト 4億円の評価も

2019.04.24

世界を変えるようなAI=人工知能の技術を持ったベンチャー企業は現れるでしょうか。全国の高専生を対象に、AIを使った起業のアイデアを競う初めてのコンテストが開かれ、最も優秀なチームに賞金100万円が贈られました。

このコンテストは、AIの研究者や企業などで作る団体が主催し、全国から予選を勝ち上がった8つの高等専門学校のチームが24日の決勝に臨みました。

ルールは、ディープラーニングと呼ばれるAIの技術を使って製品やサービスを開発することで、それぞれのチームは、投資家を前に、送電線の異常を検知するシステムや、運転中の動画から安全性を診断するシステムなどを6分間の持ち時間でプレゼン。その優劣は、起業した際にどれだけの価値が生み出せるかで審査する真剣勝負です。

最優秀賞に選ばれたのは、古い設備が多い食品工場でも導入でき、品質改善につながるAIのシステムで、開発した新潟県の長岡高専のチームには、起業資金として100万円が贈られました。

チームの企業としての価値は4億円と評価され、メンバーでモンゴル人学生のバヤルバト・ノムンバヤスガラントさんは「今回いただいた価値以上のサービスを生み出して起業し、海外進出も目指したい」と話していました。

主催団体の代表で東京大学大学院の松尾豊教授は、「AIの技術はインターネットの巨大企業があるアメリカや中国が先行しているが、機械や電気の技術を持った高専生がAIを学ぶことで、日本ならではの世界的な企業が生まれればうれしい」と話していました。

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