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科学
2019.04.23
生態系への影響が懸念されている微小なプラスチックごみ、「マイクロプラスチック」が、海だけでなく、ヨーロッパの山脈の大気中から検出されました。都市から遠く離れた場所まで浮遊して運ばれたとみられています。
「マイクロプラスチック」はプラスチックごみが細かく砕かれたもので、これまで海で多く見つかり、有害物質が付着しやすいことから、主に海の生態系への影響が懸念されていました。
ところが、フランスとイギリスの研究グループが、ピレネー山脈の標高1400メートル付近で5か月にわたって大気中の粉じんを集めたところ、1日平均でフィルター1平方メートル当たり365個のマイクロプラスチックが検出されたということです。
大きさは20分の1ミリ以下のものが多く、形は破片状のものから繊維状のものまでさまざまで、材質はプラスチック容器などに使われるポリスチレンやポリエチレンが多く見られました。
この場所は大都市から100キロ以上離れていますが、マイクロプラスチックは大気中を浮遊して運ばれたとみられていて、研究グループは、「研究は始まったばかりで、より多くの調査が必要だ。プラスチックごみを環境中に捨てるのをやめる必要がある」と指摘しています。
この研究成果は、イギリスの科学雑誌「ネイチャー ジオサイエンス」に掲載されています。
※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://www.nature.com/articles/s41561-019-0335-5