医療

ノーベル医学・生理学賞受賞ブレナー博士死去 日本にも貢献

ノーベル医学・生理学賞受賞ブレナー博士死去 日本にも貢献

2019.04.07

ノーベル医学・生理学賞を受賞した分子生物学者で、日本で科学技術分野の教育や研究を行う大学の設立にも携わったシドニー・ブレナー博士が5日、自宅のあるシンガポールで亡くなりました。92歳でした。

シドニー・ブレナー博士は1927年に南アフリカで生まれ、イギリスのオックスフォード大学で博士号を取得しました。

1960年代のはじめ、DNAの遺伝情報からさまざまなたんぱく質を合成する過程で働く「メッセンジャーRNA」を発見しました。

そして「線虫」という地中に住む小さな生物を使って生物の遺伝の仕組みを研究し、細胞がみずから死ぬことによって生物が体の形を変えたり不要な組織を取り除いたりする「アポトーシス」という現象の解明に貢献したとして、2002年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

またブレナー博士は2005年から6年間にわたり沖縄科学技術大学院大学の前身の独立行政法人の理事長を務めて大学の設立に貢献し、おととし、旭日大綬章を受章しました。

所属していた研究機関によりますと、ブレナー博士は5日、自宅のあるシンガポールで亡くなったということです。

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