科学と文化のいまがわかる
デジタル
2019.02.16
SNSなどで広がる偽のニュース、フェイクニュースの対策について科学者が議論する会合が、アメリカの首都ワシントンで開かれ、コンピュータープログラムを使った投稿を防ぐ仕組みを導入すれば、フェイクニュースの拡散を大幅に減らすことができるという提案が出されました。
会合は15日、世界最大の学術団体、アメリカ科学振興協会の総会の中で開かれ、200人余りが参加して議論が行われました。
この中で、公共政策が専門のミシガン大学のブレンダン・ナイハン教授は、インターネットでフェイクニュースの記事を読んだ人の割合は、3年前のアメリカ大統領選挙では27.4%だったのに対して、去年の中間選挙では7%に減ったという調査結果を紹介しました。
その一方で、政治家などが出す誤った情報は、主要メディアを通じて今も広がっていることに注意すべきだと訴えました。
また、インディアナ大学のフィリッポ・メンツァー教授は、政治的な意図を持ったフェイクニュースは、コンピュータープログラムを使って大量に投稿され拡散されていると指摘しました。そして、ツイッターなどのSNSで、人間でなければ投稿できない仕組みを導入し、コンピュータープログラムによる投稿を防げば、フェイクニュースの拡散は大幅に減らすことができると提案しました。
会合ではほかの参加者たちもフェイクニュースの現状分析や対策について、次々と報告していました。