アメリカやイギリスなどにあるトップレベルの大学で、研究者に占める女性の割合は、助教などでは半数を超えるものの、教授など上位の役職になると3分の1に下がることが、医学の分野を対象にした調査で分かりました。調査したグループは、昇進の過程で格差が存在すると指摘しています。

調査は、イギリスやシンガポールなどの国際研究グループが行い、7日、イギリスの医学雑誌、「ランセット」に発表しました。
研究グループでは、ハーバード大学やオックスフォード大学などアメリカやイギリス、カナダの15の大学で、医学のうち公衆衛生学に関わる研究者、合わせておよそ8800人を対象に、性別や人種、役職ごとの割合を分析しました。
その結果、女性は助教などでは56%と、過半数を占めたのに対し、役職が上位になると割合が減り、このうち教授では34%でした。
とくに黒人やアジア系など、マイノリティーの女性は、教授では9%にとどまり、研究グループは「極めて不利な立場にある」としています。
一方で、白人の男性は、助教などでは25%なのに対して、教授で占める割合は46%に増え、研究グループは昇進の過程で格差が存在すると指摘しています。
今回の調査対象は、公衆衛生分野の学部に限られたものですが、研究グループは「世界の大学ランキングで多様性も評価の対象にすることで、格差の解消につながるのではないか」と提言しています。
※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)32609-6
研究グループでは、ハーバード大学やオックスフォード大学などアメリカやイギリス、カナダの15の大学で、医学のうち公衆衛生学に関わる研究者、合わせておよそ8800人を対象に、性別や人種、役職ごとの割合を分析しました。
その結果、女性は助教などでは56%と、過半数を占めたのに対し、役職が上位になると割合が減り、このうち教授では34%でした。
とくに黒人やアジア系など、マイノリティーの女性は、教授では9%にとどまり、研究グループは「極めて不利な立場にある」としています。
一方で、白人の男性は、助教などでは25%なのに対して、教授で占める割合は46%に増え、研究グループは昇進の過程で格差が存在すると指摘しています。
今回の調査対象は、公衆衛生分野の学部に限られたものですが、研究グループは「世界の大学ランキングで多様性も評価の対象にすることで、格差の解消につながるのではないか」と提言しています。
※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)32609-6
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